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2016年3月11日金曜日

小説「石田三成の青春」が発刊、著者は大津市の松本匡代さん

 戦国武将・石田三成の若き日々を描いた小説「石田三成の青春」が発刊された。
 著者は大津市の作家・松本匡代さん(58)。本では、三成と大谷吉継が米原市の観音寺で修行中、立ち寄ってきた羽柴秀吉に3杯の茶を振る舞い、それに感心した秀吉が三成を召し抱えたという逸話の第1章から始まる。以降、軍師の竹中半兵衛との関わり、本能寺の変の裏側、賤ヶ岳の戦いの諜報活動、加藤清正らによる三成襲撃事件などを紹介。彦根の佐和山城で吉継と関ヶ原の戦いを決意する様子、NHK大河ドラマ「真田丸」の幸村(信繁)や父・昌幸、兄・信幸との関係も描いている。
 松本さんは平成24年12月に幕末小説「新撰組 試衛館の青春」、同26年3月に「独白新撰組 隊士たちのつぶやき」を発刊し話題を集めた。その年と翌年には滋賀県文学祭に「思惑 石田三成襲撃事件」と「清濁 本能寺の変異聞」で応募し共に特選となった。
 そのうち「思惑・・・」はツイッターにも投稿し、閲覧者からの続編を求める意見に応じる形で、昨年2月から今年1月まで三成の少年時代から関ヶ原の戦いを決意するまでを「石田三成の青春」と題して計75回連載。今回の出版に至った。
 松本さんは「『私の三成像』が完成しました。今までにない、かわいげのある人間・石田三成が描けたかな、描けていればいいなと思っています」と話していた。佐和山城研究会代表の田附清子さん(54)=彦根市河原=は「三成についての本は男性の著者が多いが、三成の恋人や妻子も描かれており、女性目線でよくぞ書いて下さった」とコメントしていた。
 本は512ページ、1836円。発行はサンライズ出版(鳥居本町)。

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