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2013年1月3日木曜日

市民代表座談会 次代の彦根へ〜殿様文化を打破するには〜

 小生は、彦根の市民性や市職員の体質を含めた、市全体の雰囲気を「殿様文化」と呼んでいる。
 具体的には、出る杭を打つ、保守的過ぎる、上品で泥臭さがない・・・などを言うのだが、小生はこの背景には江戸時代約260年間、一つの家(井伊家)が当主として君臨し続けたこと、そして昭和28年から平成元年まで井伊直愛さんがトップにおられたことにより、根強くその文化が続いていると分析している。
 この殿様文化を打破して、新しいまちづくりをするためには今、何が必要か、まちづくりに尽力されている市民4人による座談会を開催。殿様文化を打破するための幾つかのヒントを示していただいた。コーディネーターは小生が務めた。(山田貴之)
 【市民座談会メンバー】
 ◇森恵生さん(34)=三重県出身。滋賀県立大学環境科学部卒業後、市内スーパー勤務を経て、平成15年1月から彦根市職員。ひこね市民活動センター理事、ゆるキャラまつりin彦根を応援する会代表、誰のまちやねん彦根企画・運営などを担当。
 ◇川崎敦子さん(47)=保育士、福祉施設指導員を経て、学童保育の指導員となる。NPO法人芹川子育て支援部門代表に就任、現在学童保育の民間委託で4校を運営。彦根を映画で盛り上げる会、キャンドルナイト彦根実行委員会、彦根おはなしを語る会、誰のまちやねん彦根の会員。
 ◇藤田隆行さん(50)=アート・プランニング(松原町)代表で元・プロの狂言師。彦根ラーメングランプリ実行責任者、3・11つながろう東北へイベント部門責任者、彦根バレーボール協会理事、県立彦根西高同窓会会長、衆院議員の後援会事務局長など数多くの分野で活躍している。
 ◇武野貞嗣さん=市環境保全指導員、市人権教育推進員、国宝彦根城築城400年祭実行委員、LLPひこね街の駅代表など歴任。現在はNPO法人芹川監事、ひこね市文化プラザ運営共同事業体代表、NPO法人ひこね文化デザインフォーラム理事長などを務める。
花しょうぶ通り・NPO芹川見習おう
―自己紹介を兼ねて彦根での活動内容を教えてください
 森 彦根市の職員だが、一市民として様々なイベントにボランティアとして参加している。最近ではゆるキャラまつりin彦根を応援する会の総括を担当した。ひこね市民活動センターの理事もしており、ボランティアをしたいという市民向けの勉強会の企画や、センターの情報誌の編集を担当している
 川崎 NPO法人芹川の子育て支援部代表をしている。彦根市から学童保育の民間委託を受け、現在は4校の小学校を担当している。ほかに、彦根おはなしを語る会、彦根を映画で盛り上げる会に所属している
 藤田 人を集めるイベントには昔から関わっており、そこで培ったネットワークで色んなイベントを手伝っている。団体に入ると負担が増えるので、側面的にどのイベントにも協力している。毎年、ギネス記録にも挑戦しており、今年もやる
 武野 定年退職後、参加できるイベントには全部行った。環境関係の仕事に携わっていたことから市の環境パートナー委員会に入っており、現在も環境保全指導員として琵琶湖に流れる川の水の測定を月に1回している。町中を歩き回っていたら、花しょうぶ通り商店街というおもしろい場所があり、一緒にやっているうちに運営団体・LLPひこね街の駅(有限責任事業組合)の代表にもなった(昨年退任)
 ―花しょうぶ通りは先鋭的なまちづくりをしており、彦根市全体を見ても一歩進んだ市民がそろっている。なぜ、あのようなすばらしいまちづくりができるのでしょう
 藤田 まずはいったん沈んだからだろう。ほかの場所が開発される中で、花しょうぶ通りは開発されず、通りが狭く、町並みも古かった。何とかしなければという時に、同じような世代の人間が多くいた。だから、アートフェスタ勝負市を開催したり、空き家の街の駅化をしたり、一気にまちづくりが進んだ
 川崎 花しょうぶ通りには、外部(町外)の人たちを受け入れる不思議な人たちが集まっている。求めて行けば、必ずそこに場所があるとでもいうか、とても入り易い。新参者にも任せてもらうことがあり、居場所をつくってくれる。非常にうまく色んな人を巻き込む
 武野 まちづくりは人作りと言うが、本当に人がすばらしい。中心で動いている住民はみんな一度は市外に飛び出して、良い所を見て戻っている。そして年代が重なっている。また上の世代や長老も若手に任せており、温かく見守ったのも良かった (続きは本紙元日号で)

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