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2012年12月1日土曜日

嘉田新党は小沢新党

 嘉田知事が新党・日本未来の党を設立したことに対しては、賛否両論あるが、その大概が親嘉田か反嘉田かからの論点であり、小生が問題視するのは、嘉田知事を党代表に祭り上げた背後にいる巨大な黒子の存在である。
 もちろんそれは小沢一郎氏を指すのだが、自民党や民主党の政権でも各党幹部が扱いきれなかった壊し屋の異名をとる政治家(政治屋が正しいか)を、国政経験の無い一地方自治体の首長が操れるわけがない。
 新党設立時の記者会見やその後のぶら下がり取材を見ると、嘉田知事はまるで、もてはやされて良い気分になっている乙女のようでもあり、数々の権力闘争の修羅場を踏んできた小沢氏にとっては、赤子の手を捻るような相手で、党の代表として続けさせるわけがなかろうに。
 脱原発のみで連合を組んだようだが、所詮それは衆院選の一時しのぎであり、選挙後に小沢氏が台頭し、嘉田知事の存在を抹殺するのは明らかである。そもそも「政策より政局」の政治屋・小沢氏が脱原発かどうかも極めて疑わしい。
 嘉田知事は、日本維新の会の橋下徹代表代行が太陽の党との合流で脱原発の主張をトーンダウンさせたことを、新党設立の理由の一つにあげているようだが、そもそも日本維新の会や橋下氏と肩を並べようとすること自体、筋違いである。維新政治塾と嘉田知事が塾長を務める未来政治塾を比較してもわかる通り、二番煎じにさえも満たない。
 女性であることと、「卒原発」というわかりやすいキャッチフレーズにより、衆院選では女性票を中心にそれなりの議席を獲得するかもしれない。合流前の国民の生活が第一など3党のままよりも、嘉田知事を代表にした新党の方が票を獲得できるのは間違いない。
 だが、そのような小沢氏のあいかわらずの国民をバカにした策謀に有権者ははまっても良いのか。甚だ疑問である。【山田貴之】

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