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2011年4月12日火曜日

民主逆風も中沢啓子氏4選 犬上郡は大野和三郎氏

 滋賀県議選は10日、投開票され、彦根選挙区(定数4)では、民主現職で対話の会推薦の中沢啓子氏(52)=芹橋1=が9560票を獲得し、民主への逆風をものともせずトップ当選を果たした。次点は自民新人の細江正人氏(64)=本町2=で、自民現職の西村久子氏(67)=甲崎、民主現職で対話の会と社民推薦の江畑弥八郎氏(56)=八坂=が続いた。共産新人の中川睦子氏(53)=日夏=は及ばなかった(以下、敬称略)。
 告示前から優勢だった中沢がリードのまま選挙戦に入ったが、自粛モードが切り替えられてきたことや民主への逆風から、中盤以降、自民2人の追い上げにあい、結局、次点に約700票差まで詰められた。
 細江は、県議初挑戦だったため知名度はほか3人より無かったが、前任の中村善一郎の地盤や北部の保守票、反民主票を得、また彦根市立病院の改革を柱に持ってきたことが功を奏した。
 西村は稲枝以外での票が心配され、陣営も活発ではなかったが、保守を前面に打ち出し、北部にも次第に浸透。嘉田知事の政策を批判する動きもあり、反民主票と合わせ反嘉田票も入り、予想以上に善戦した。
 江畑は組合票と地元・城陽学区を固めていたが、それ以外には浸透することなく、民主への逆風と合わせて、票が伸びなかった。
 中川は共産以外から支持を得られなかった。
「嘉田知事とスクラム」
 午後9時半ごろにNHKで当確が報じられると、中央町の中沢事務所では歓声が沸き、しばらく後に登場した中沢氏は「自転車で回って、多くの人たちと出会えた。琵琶湖2周分ぐらいは走ったと思う」と選挙戦を振り返った上で、「滋賀の元気を被災地へ届けられるよう、嘉田知事とスクラムを組んでがんばりたい」と笑顔で話した。
大野氏当選、強引な手法 懸念
 犬上郡は、元豊郷町長で自民推薦の大野和三郎氏(55)が、民主現職の辻孝太郎氏(66)を破った。大野氏は選挙戦中、元多賀町議だった辻氏の地盤・多賀で、スマートインターの誘致などを主張したというが、いわゆる利益誘導型に重点を置く古い手法や、旧豊郷小を解体した強引なやり方に、抵抗感を示す市民は少なくなく、大野氏の動向が注視される。獲得票数は大野氏が7102票、辻氏が5850票だった。
投票率 彦根県内最低
 過去最低の投票率(49・69%)となった県議選だが、選挙が行われた県内10市6町で最低だったのが彦根市の41・72%(前回46・78%)だった。市選管によると、昭和22年以降、過去最低の投票率だという。
 政治に無関心で、「井伊家」(行政)頼りの殿様文化を引きずる市民性に、いつまでも改善が見られないことに対し、市選管からは「啓発はやっているのだが・・・」と諦めに近い声も。なお犬上郡は71・35%で県内最高だった。

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