2009年5月29日金曜日

木の香り漂う「ほっこりカフェ『朴』」、滋賀県立大生がウッドデッキ制作

 NPO法人五環生活の県立大生9人がこのほど、彦根市尾末町の護国神社内にある「ほっこりカフェ朴(もく)」(店主・中村光佐さん)に、多賀町の木を使用してウッドデッキを制作。来店客からは「木の香りがして心地良い」と好評を得ている。
 環境科学部環境建築デザイン学科の学生たちが、間伐されずに荒れていく森林を改善しようと、「森のアンテナショップ」として、ウッドデッキの制作を企画。NPO法人「おうみ木質バイオマス利用研究会」などの協力を得ながら、多賀町の高取山で間伐、製材したヒノキの木材約300本を使い、8日間かけて制作した。
 ウッドデッキは店の3分の1ほどのスペースに設けられ、広さ約20平方㍍。喫茶やライブスペースとして使われるほか、地元材を使ったグッズの販売やイベントを開く予定。学生代表の又吉重太さん(23)は「今後も荒廃している森林の状況を訴えることができる活動をしていきたい」と意気込んでいる。
 同店の問い合わせは℡0749(22)0839へ(木曜定休)。

  

 ◆滋賀彦根新聞は、「まちかどスケッチ」で企業や商店、民間団体のユニークな取り組み、人物を紹介しています。自薦他薦を受け付けています。問い合わせは滋賀彦根新聞社へ。

過去最悪の児童虐待数 たばこ押しつける親も

 彦根市内の昨年度の児童虐待に関する報告件数が、データを取り始めた平成13年以降で最悪の69件(前年50)だったことが、市への取材で明らかになった。
 虐待の種類別では、身体的が41件(27)と最多で、食事を与えないなどのネグレクトが18件(18)、暴言を浴びせるなど心理的が8(5)、性的が2(0)と続いた。中には、たばこを手や足に押しつけてやけどを負わせるなど悪質なケースもあった。
 虐待者は、母親が51件、父親24件、祖父母1件で、両親ともの虐待も7件報告された。通告先は、学校が18件とデータ収集以来最多で、市保健センター10件、保育所9件、市町のほかの課8件、近隣住民と家族・親戚が6件ずつ―と続く。
 児童虐待の報告件数の増加原因については、児童虐待への関心の高まりのほかに、市家庭児童相談室では「親の精神的な病」「子育てに悩む保護者の増加」「経済的困窮」をあげている。解決策として市は、県が進める「オレンジリボン」による啓発やシンポジウムの開催をあげているが、より根本的な支援策が求められる。
 児童虐待に関する問い合わせは家庭児童相談室℡(23)7838へ。

DVで定額給付金受け取れず 失明寸前の暴力も、彦根市内で7件

 夫から妻への暴力(DV)の被害者で、国からの子育て応援特別手当や定額給付金を受給できない事案が、彦根市内で7件あることが、市への取材でわかった。
 DVは、配偶者から身体的、精神的、性的の暴力を受けることで、事実婚や元配偶者も含まれる。彦根市内では、平成19年度に20件、20年度に13件の報告があり、中には目を殴られて失明の寸前までに至ったケースや、DVと児童虐待の両方が報告された事案もあった。市家庭児童相談室によると、「DVはまだまだ社会的に関心が低く、表ざたになっていないのも多くあるはずだ」としている。
 DVにより夫と別居している妻に子育て応援手当などを支給するため、市は開会中の5月議会に関連議案(50万円)を提案した。
 なお、市内の子ども家庭相談センター(県立)には、婦人相談員が2人おり、相談を受け付けている。問い合わせは家庭児童相談室へ。

世界遺産へ 彦根城内整備や国指定拡充

 彦根城世界遺産登録推進委員会の第1回目の会合が28日、市役所で開かれ、今年度以降の整備事業が発表された。
 市は、平成19年度に「彦根城の世界遺産登録を推進する方策を考える懇話会」を設置。協議を重ね、「彦根城と城下町」「国宝四城」の2つのパターンで世界遺産登録を目指す方向性が示されたため、より推進させるために同委員会を設立した。メンバーの変更はなく、委員長には元県立大学学長の西川孝治氏が就いた。今後、実務を行うワーキング会議(委員長・県立大学教授の濱崎一志氏)を開きながら、国に示す推薦書の骨子案を作成する。
 第1回目の会合では、市教委文化財課から今年度以降の整備事業として、▽鐘の丸など彦根城跡の測量(2年目)▽井戸曲輪の調査・整備▽玄宮園の特別名勝への格上げの検討と名勝範囲の拡張▽桜場駐車場の梅園地区整備▽楽々園の御書院棟の解体と修理▽彦根城跡の新しい模型の作製とCG化―などが新たに発表された。
 次年度以降の整備計画としては、▽旧木俣家屋敷などの公有地化推進▽近江高跡地など公有地の発掘調査▽山崎口御門の調査修理。国指定文化財の拡充については、佐和山城跡(平成22年)と赤玉神教丸本舗があがった。

体験型観光で滞在実現「田舎で民泊を」、「体験教育企画」代表の藤澤安良さん

 26日のびわ湖・近江路観光圏協議会の総会では、体験型観光の手法を指導している「体験教育企画」代表の藤澤安良さんが講演。滞在型につながる戦略をアドバイスした。
 藤澤さんは、これからの観光は見る観光から体験型観光への転換が重要だとした上で、「ただ単に体験してもらうだけでは継続も発展もない。中身のある体験にしなければならない」と述べた。
 体験型観光の理念については、簡単→大変、易しい→難しい、お手軽→時間がかかる、安全→危ない、便利→不便、近代的→原始的―への発想の転換をあげ、具体的には「農」「山」「漁」「村」での田舎体験と民泊を推奨した。

滞在型観光へ 4市13町で実施事業発表

 滞在型観光の促進を目的に湖東・湖北・東近江4市13町で組織の「びわ湖・近江路観光圏協議会」は26日、ひこね市文化プラザで総会を開き、今年度の実施事業を発表した。
 同観光圏は、自治体や観光団体、企業、大学などで組織され、今年4月に国から観光圏として認定を受けた。
 今年度の主な事業は、▽江戸時代に湖東地域で生産された「高宮布」の伝統を引き継ぐ近江麻布の手織り体験や工場見学を受け付ける▽滞在型観光に繋がるツアーの企画や運営を行う「近江屋ツアーセンター」を長浜市内の「四居家」に設置する▽各地区をガイドできる人材を育成するための「三方よしの旅の近江紹人大学」(仮称)を設ける▽自転車タクシー(ベロタクシー)を長浜市内で走行させる―ことなど。近江屋ツアーセンターについては今月22日にすでに設置している。
 なお、活動期間は5年で、そのうち国からの補助対象は2年。

2009年5月26日火曜日

総務省の職員を副市長へ 彦根市初の2人体制に

 彦根市は25日、総務省から職員の派遣を受け、副市長として7月1日付けで登用すると発表した。彦根市の副市長が2人になるのは初めて。関連議案が29日開会の定例会に提案される。
 市は、犬上3町と愛荘町との定住自立圏の整備事業を推進させるため、国に職員の派遣を要請。国の「頑張る地方応援プログラム」の人事交流事業に基づき、総務省から職員の派遣を受けることになった。 新しい副市長は、定住自立圏関連のほか、歴史まちづくり法やびわ湖・近江路観光圏など国との連携事業も担当する予定。任期は原則2年だが、1年ごとの更新制になるという。

よさこい祭りに1万人、舞宇夢赤鬼など登場

 彦根よさこい春の舞が24日、彦根駅前通りなどで開かれ、28団体・約1300人が華麗な演舞を披露した。
 当初は33チームが出場する予定だったが、新型インフルエンザによる辞退が相次ぎ、出場したのは28チームだった。午前中は駅前通りでパレード演舞、午後からは市役所駐車場でステージ演舞が行われ、各チームが独自の衣装と踊りで、約1万人(主催者発表)の観客を魅了した。
 彦根から出場した「舞宇夢赤鬼」は、赤鬼と書かれた旗と赤色の衣装を来て演舞を披露し、ひときわ大きな歓声を受けていた。

2009年5月22日金曜日

彦根市立病院「発熱外来」、200人超える イベント中止 高校・大学も休み

 彦根市立病院の「発熱外来」への来院者数が20日で200人を超えた。同病院では同日、救急外来の入り口にテント2張りを新たに設置した。また県は、彦根保健所などの発熱相談センターを24時間体制にした。
 市立病院の発熱外来への来院者数は20日までに計204人。うち発熱相談センターを通さずに直接診察に訪れたのが半数以上の116人。国は、院内感染を防ぐため、同センターに連絡した上での診察を求めている。21日時点で新型インフルエンザの疑いがある患者はいないという。
 一方、彦根保健所への相談件数は、兵庫や大阪で感染者が相次いだ報道があった18日に103件、19日に92件、20日に176件で急増した。20日夜から24時間体制となったため、今後、更に増加するとみられる。

 新型インフルエンザ対策として、マスクの品切れ状態が続いており、滋賀彦根新聞社が市内の量販店や薬局20店舗に確認したところ、全店で売り切れており、入荷の予定もないという。彦根市は21日、急きょ、妊婦約750人に配布することを決めた。
 市は当初、備蓄している約3500枚のマスクは救護用や窓口用で、市民への配布は予定していなかった。しかし、新型インフルエンザが感染した場合に合併症の危険がある妊婦のみに配布することを決めた。対象は今月25日以降が出産予定日の妊婦で、1人に5枚ずつ配布。今後は、透析や心臓疾患の患者へも病院を通しての配布を予定している。
 一方、市民からはマスクの提供を求める問い合わせが市に相次いでいるが、市は配布予定はないという。一部の市民は、感染が広まっていない地域に住む親戚や知人から送ってもらうなどして対処している。

 新型インフルエンザ対策として、南川瀬町の「シガドライ・ウィザース」(田中秀彦代表取締役)は19日、抗ウイルス用のマスク1000枚と消毒剤1000本を彦根市に贈った。市は、備蓄用として保管する。
 
 新型インフルエンザに大津市内の男子大学生(23)が感染していたことが判明したことを受け、県は20日、すべての県立高校を26日まで臨時休校することを決めた。彦根市内の滋賀大、県立大、聖泉大も26日(聖泉は27日)まで休講することにした。
 県立高校を臨時休校したほかには、大津、草津、栗東、守山、野洲、湖南の6市にある県立の施設を休業。6市の保育所、幼稚園、小中学校の休校・休園、放課後児童クラブ、高齢者・障害者通所施設にも休業を要請した。県主催のイベント・行事も中止し、6市にも自粛を要請した。
 6市以外の県立施設は、今後の状況の変化に応じて休業されるが、日夏町の県立荒神山少年自然の家では6市からの受け入れを中止する。また、映画館やスポーツ施設などの民間施設には、咳の症状のある利用者にマスク着用を徹底させるなど、注意喚起をする。
 彦犬地区で中止になった主なイベント(21日時点)は、県中体連、近畿高校野球選手権大会、県吹奏楽祭(文化プラザ)、市少年少女吹奏楽団定期演奏会(同)、肥田城シンポジウム(聖泉大)。
 このほか、市教委は19日、市内6小学校の近畿地区への修学旅行や校外学習を延期すると発表した。6月以降は「学校の意向や、状況を見て判断する」としている。学校と予定されていた日程は次の通り。▽平田=21日~23日、三重▽金城=21・22日、奈良▽河瀬=21・22日、奈良・京都▽亀山=22日、奈良▽若葉=27・28日、奈良・京都▽旭森=29日、奈良。

ナルクの会員が中山道踏破へ 彦根で植樹

 高齢者の自立を目的に活動している全国組織「ナルク」(会員・約2万7000人)の結成15周年を記念し、会員が中山道を行進しており、21日には彦根市野田山町のグループホーム和楽で入所者と交流した。
 ナルクは、地球温暖化防止を訴えるために「エコふれあいウォーク」を企画。4月25日に東京日本橋をスタートし、50歳代~70歳代の30~40人の会員が交代で中山道を歩き、京都三条までの約533㌔を1カ月かけて踏破する。
 今月20日に滋賀県入りし、翌21日にはナルクの高畑敬一会長ら32人がグループホーム和楽に訪問。同施設を運営する「大樹会」の嶋田鉄雄会長や職員、入所者が出迎え、高畑会長やナルクびわこ彦根代表の佐々哲三郎さん、嶋田会長らが、園庭に桜の苗木2本を植樹した。この後、参加者全員で記念撮影をしたりして交流した。
 一行は24日に京都三条に到着する予定。当初、計画されていた結成15周年記念イベントは、新型インフルエンザの影響で延期された。

「稲村かるた」ゆかりの地、地元児童が歩く

 彦根市立稲枝北小学校の児童が「稲村かるた」に登場する寺社などを巡る恒例のオリエンテーリングが20日、学校周辺で行われた。
 地元住民の説明を受けながら地域の自然環境や文化財を学ぶことで、郷土への愛着を持ってもらおうと開いており、19回目の今年は同校の全児童140人が12グループに分かれて参加。児童たちは、グループごとに同校をスタートし、8つのポイントを回りながら、各所で説明を受けて、クイズに答えていた。
 上岡部町の長照寺では、溝口教眞住職から同寺が慶長18年(1612)に建てられたことや、釣り鐘が「梵鐘(ぼんしょう)」と呼ばれることなどを教えてもらった。また、地元の小谷一男さん(81)から鐘の下の砂利部分に、音を良くするための壺が埋められていることを聞き、実際に一人ずつ鐘をついて、音の響きを確認していた。

2009年5月19日火曜日

新型インフルエンザ 対策本格化

 大阪府や兵庫県で新型インフルエンザの感染者が相次いでいることから、彦根市は18日、対策本部(本部長・獅山市長)を設置した。市教委も同日、市立の幼稚園と小中学校に児童生徒の健康調査を要請した。同日時点で新型インフルエンザの疑いがある患者は市内で報告されていない。
 市の対策本部は、▽今後の状況に応じて、教育機関や公共施設の閉鎖、イベントの中止を指示する▽市のホームページやFMひこねで注意喚起を行う▽市の窓口業務では職員にマスクを着用させる▽庁舎内に消毒剤を設置する―ことを決めた。
 市内の幼稚園・小中学校では18日朝に、▽咳が出る▽38度以上の熱がある▽倦怠感がある▽おう吐している―など項目別の調査を行った。市教委によると、同日時点で教育機関で感染している子どもはいないという。
 
 彦根市立病院に設置されている「発熱外来」での診断件数は、18日までに約60人に上った。同日までに、新型インフルエンザの疑いがある患者はいないという。
 発熱外来は、当初はメキシコや米国など渡航歴のある人が対象だったが、国内での感染が確認されたため、発熱などの症状がある人にも対象が広げられた。
 市立病院には地下にコンテナ式、医療情報センター隣の駐車場にテント式のスペースが設けられているが、当分は救急外来で対応する。地下のコンテナ式は重篤患者用で、テント式は今後、訪問者が増えた場合に開放される。
 県が「発熱外来」の設置を要請している豊郷病院は、「準備中」としている。
 
新型インフルエンザの感染予防用として、市内のドラッグストアや薬局店で、マスクが品切れ状態となっている。
 各店には、神戸市などでの感染者が報道された17日から、マスクを買い求める客が詰めかけ、翌日までにはほとんどの店で売り切れに。
 滋賀、岐阜など8府県で132店舗を展開するドラッグユタカ(本社・大垣市)によると、マスクの売り切れの店が相次いでおり、メーカーからの入荷も見通しがたたないという。ほかの薬局チェーンも同様に、入荷待ちの状態が続いているという。
 なお、市は数万個のマスクを備蓄しているが、市民へ配布するタイミングについては「未定」としている。

ピアニスト・福田直樹さんが旭森小と城北小で演奏披露

 国内外で活躍するピアニストの福田直樹さんが小学校で演奏を披露する教室が、18日に彦根市内の旭森小と城北小で開かれた。
 しがぎん経済文化センターと文化プラザが、子どもたちに本場の音楽を体験してもらおうと企画。先月24日に文プラで福田さんのコンサート「クラシック事始」が開かれた際に、福田さんが全国の小学校で演奏会を開いていることを話したことから、彦根の小学校での初のコンサートとなった。
 旭森小では、6年生の160人が参加。児童たちは、教室前のスペースに置かれたピアノを囲む形で座り、福田さんによるバッハやモォーツアルト、ヴェートベンなどの演奏を聞いた。
 演奏会後、児童を代表して稲光響輝君(11)が「プロの演奏を目の前で聞いて、将来はピアニストになりたいと思った」と、礼を述べた。

国際交流員・平田エジナ清美さん、日系ブラジル人

 今年4月から「国際交流員」(※)として彦根市で働いている平田エジナ清美さん(32)は、祖母が日系2世、祖父が1世のブラジル人。来日は4回目だが、彦根への訪問は初めてだという。平田さんに、国際交流員としての抱負や彦根の街の印象を聞いた。
 ―出身地はブラジルのどこですか
 南マット・グロッソ州のドウラードス市という街で、世界遺産にも登録されている「パンタナール」がある自然豊かな所です。
 ―初来日は15歳の時との事ですが、きっかけは
 学生時代に語学研修のため、横浜市の根岸中学校に訪れ、1カ月間過ごしました。3年後にはスピーチの全国大会で優勝した賞として、日本へ訪れることができ、2週間ほど滞在しました。2005年9月から半年間は海外日本語教師の長期研修のため、さいたま市で過ごし、その時は長浜市にも観光で訪れたことがあります。
 ―日本人が優れていることと、ブラジル人の魅力は
 日本人の良さは、時間を正確に守ることと、ごみの仕分けなど環境問題に熱心なこと。ブラジル人は、外国人ともブラジル人と接するように付き合うことができ、とにかく陽気な人が多い。
 ―国際交流員になろうと思った理由は
 日本で生まれたブラジルの子どもたちは日本語しか話せず、自分の両親ともコミュニケーションがとれなかったり、来日したブラジルの子どもたちが学校で日本語が話せず、孤立したりしています。このような問題の解決のために、力になりたいと思いました。彦根では、ブラジルの文化を理解していただけるような活動もしたい。
 ―彦根の街の印象は
 来日した時、桜(ソメイヨシノ)が満開で、とても感動しました。彦根城天守にも登りましたし、これからも色んな場所を回りたいと思います。街中で私を見かけた時は、気軽に声をかけて下さい。
 ※国際交流員=国の制度であるJETプログラム(地方公共団体への外国青年の招致事業)に基づき、国際交流活動に携わるために、地方自治体に派遣される外国青年。▽自治体での文書の翻訳▽国際交流事業の企画▽外国人との相談相手―などを行う。彦根は今年で12年目で、平田さんで6人目。

2009年5月16日土曜日

ひこね演劇鑑賞会 会員800人めざす

 演劇ファンで組織する「ひこね演劇鑑賞会」(大森修太郎代表幹事)は、県内唯一の演劇鑑賞団体として、東京演劇を地元に誘致、上演し続けている。これまでに50回を超える鑑賞会を成功させており、「会員800人を目指したい」と話している。
 「生の舞台を地元で手軽に観てもらおう」と、演劇ファンの主婦らが中心になり1995年7月に立ち上げた。全国演劇鑑賞会に加盟するなどして、これまで数々の著名団体を誘致。仲代達也、平幹二郎、樫山文枝、前田美波里、田村亮、内海光司ほか、多彩な実力俳優が登場している。
 約250人でスタートした会員は年々増え、現在、余呉から草津にかけ692人に上る。会員数に比例して上演回数が増える仕組みになっており、現在は年5回の上演。事務局では「当面の会員の目標は800人。年6回の上演」と語っている。
 鑑賞会の入会金は1000円、月会費2000円(初回月のみ4000円、学生は半額)。問い合わせは火、木、土曜の午後1時~5時に事務局℡0749(27)3739へ。

 ひこね演劇鑑賞会は6月11日午後6時半から文化プラザで、名門劇団の呼び声が高い「前進座」を招き、「さんしょう太夫~説経節より~」を上演する。
 「さんしょう太夫」は、丹後地方に伝承する身代わり地蔵の由来をひもとく物語で、説教節を盛り込んだ音楽劇。
 同会では毎回、上演に先立ち勉強会を開いており、今月9日には市民会館で会員34人が出演俳優の1人、妻倉和子さんから物語やセリフ回し、芝居所作などを教わった。
 鑑賞には入会が必要。問い合わせは観賞会事務局へ。

彦根りんごのすべて 冊子に

 「彦根りんごを復活する会」(尾本正和会長)はこのほど、彦根りんごやその歴史を解説した冊子「彦根りんご物語」を作成。学校現場で利用してもらえるよう、小田柿幸男教育長に冊子100冊を贈呈した。
 同会は、彦根りんごを復活させるために平成15年5月に市民有志により結成し、西今町などで彦根りんご園を開いている。
 冊子は、5年間の活動をまとめ、彦根りんごの歴史や写真、暦表などを入れて紹介している。
 市内の小中学校、地区公民館に配布される予定で、尾本会長は「この冊子で、彦根りんごがもっと広まってくれれば」と話していた。
 ※【彦根りんご】江戸末期から昭和初期にかけ彦根市内で栽培されていた和りんご。文化13年(1816)に、江戸付きの武士・石居泰次郎が故郷の彦根で、りんごの苗木200本を植え農園を開いたのが始まりとされる。明治・大正期も複数の農家が現在の彦根西高校周辺でりんご園を経営していたが、西洋りんごの普及により、昭和30年ごろに護國神社(尾末町)付近にあった最後の一本が枯れ、以降、彦根りんごは途絶えたとされる。

 「彦根りんごを復活する会」は、彦根りんごの農園が開かれて200年の2016年に、200本の彦根りんごの苗木を復活させる事業を企画。現在、そのオーナーを募集している。
 会費は年1万円で5年間。2016年まで農園で預かった後、各オーナーに渡される。申し込みは同会事務局ファクス0749(24)2855かEメール(hikoneringo@gmail.com)。

2009年5月12日火曜日

井伊神社、江戸期の社殿が荒廃

 彦根市古沢町の井伊神社が、色落ちや天井の傷みによる雨漏れなどで荒廃しており、再建を求める声が高まっている。
 井伊神社は、井伊家の遠祖・共保(ともやす)の750回忌を祈念し、十二代藩主・直亮が、井伊谷八幡宮(静岡県)から分霊し、天保13年(1842)に龍潭寺(古沢町)の境内に創建した八幡宮が始まり。明治元年(1868)の神仏分離令により、その翌年に建物が現在の地に移されたが、龍潭寺によると、当時のご神像は同寺にいまも保管されているという。
 また、十一代・直中が、初代・直政と二代・直孝を祀るため、文化7年(1807)から8年かけて清凉寺の南側の丘に「護国殿」を建設。その後、神仏分離令により、清凉寺から分かれて名付けられた佐和山神社も、昭和13年(1938)に井伊神社に合祀された。護国殿は昭和35年に敦賀市の天満神社に移築されている。
 井伊神社は、本殿と拝殿から成っており、内部は漆塗りで、迫力のある龍などの多くの彫刻には極彩色がほどこされ、天井にはさまざまな草花が描かれている。しかし、漆塗りの大部分がはげたり、天井から雨漏りがするなど荒廃しており、現在は雨漏りを防ぐため、建物を鉄製の物で覆っている。
 20年ほど前から同神社の管理をする多賀大社によると、改修費には6億~7億円かかるという。歴史愛好家や市議会でも、改修を求める意見が出ているが、財政難のため着手できない状況だ。改修に向けた今後の対応が注目される。
 なお、多賀大社は毎月1日午前9時~、井伊神社の建物内で祭典を営んでいる。

小沢代表辞任 民主・田島「政権交代は不変」 自民・藤井「遅きに失っした」

 民主党の小沢一郎代表が11日、代表の辞任発表をしたことについて、滋賀県第2選挙区の自民党と民主党の衆議院議員がコメントした。
 民主・田島一成議員「名誉より政権交代を目指す挙党一致を優先した決断と受け止める。代表が代わっても目指す目的(政権交代)は不変。総選挙まで、引き続き必死に活動したい」。
 自民・藤井勇治議員「遅きに失した辞任であり、国民の皆さまからの批判に抗しきれなかった。今後、裁判を通じて政治資金の真実があきらかになることを願います」。

長野主膳屋敷跡の建物取り壊される

 彦根市立花町の「長野(主膳)義言屋敷跡」に残っていた建物が、取り壊されている。江戸時代の建物かは不明だが、また一つ貴重な歴史的建造物が無くなることに、市民から落胆の声があがりそうだ。
 長野主膳は本名・義言(よしとき)。本居宣長の国学に従事し、天保12年(1841)には坂田郡志賀谷村に私塾・高尚館を設立。埋木舎にいた直弼も同館で国学を学び、主膳とは師弟関係にあった。嘉永3年(1850)に直弼が藩主に就任した後は参謀として働くが、安政7年(1860)の桜田門外の変後は藩内でも孤立し、2年後の文久2年に処刑された。享年48歳。墓は天寧寺にある。
 主膳は、現在の立花町の屋敷跡に、直弼の藩主就任前後から、主膳が処刑されるまでの約10年間過ごした。取り壊される前には、門や小屋、土蔵などが建てられていた。市教委文化財課によると、いずれも江戸時代の建物である可能性は低いとのことだが、土蔵は扉が頑丈で、漆喰細工もしっかりしていたため、文化財的な価値もあったという。
 なお取り壊された後は駐車場になる予定だが、「長野義言屋敷跡」と記された石碑は敷地内に残るという。

2009年5月1日金曜日

新型インフル対策、彦根市立病院に「発熱外来」

 WHO(世界保健機構)は4月30日(日本時間)、豚インフルエンザによる警戒水準を「フェーズ5」に引き上げた。彦根市立病院には同日までに、感染の疑いがある人を診察する「発熱外来」用のテントが屋外に設置された。すでに地下1階には2月5日に、発熱外来用のコンテナも設けられている。
 市は今年1月に「新型インフルエンザ対策計画」を策定。その中では、パンデミック(世界的な大流行)時には、市内で死者が最大600人、入院患者が1200人に上るとし、危機レベル別での管理体制の方針を示している。
 市は、「フェーズ4」に引き上げられた28日に本部会議を開き、発熱外来用のテントの市立病院への設置、タミフル・リレンザの対策医療薬の備蓄を約400個ずつから倍にすることなどを決めた。
 市立病院では、メキシコなどへの渡航者や、渡航者と接触した人など感染の疑いがある人用として、敷地内の医療情報センター横の駐車場にテント式、病院地下の約20平方㍍の敷地にコンテナ式の発熱外来用の場所を設置。
 テント式は患者数が多い場合に開設され、コンテナ式は少人数の際や、テント式での初診後に感染が濃厚とされた患者の診察用として利用される。感染者は8階の隔離病棟での入院となるが、隔離病棟の空きは4床分しかなく、患者が増加した場合は、8階全体や閉鎖中の病棟を利用するという。
 また市は「フェーズ5」となった30日の会議で、市民啓発の方策などを協議した。ほかに、保育園・幼稚園、小中学校の保護者への注意喚起、市のホームページでの情報提供、マスクなど備蓄品の増強などの対応も行う。
 なお、県の発熱相談センター(毎日24時間)は℡077(528)4983、彦犬地区(平日)は℡(22)1770。

「彦根小市民読本」作成、ひこにゃんらスタンプ押す

 彦根青年会議所は、彦根市と犬上郡、旧米原町の歴史的な名所や人物を紹介した冊子「彦根少市民読本」を製作し、市内の小学4年生~6年生に配布した。4月29日には、千代神社(中央町)でスタンプラリーのスタートイベントが開かれ、ひこにゃんらが冊子にスタンプを押した。
 子どもたちが各地の名所を巡ることで、彦根や周辺地域に愛着と誇りを持ってもらおうと企画。冊子では、「荒神山の古墳群」、「彦根おばば」、「陸舟奔車」、「鍋冠まつり」、「小泉紅かぶら」、「彦根りんご」など30地点を紹介。スタンプを押す欄もある。
 29日のスタートイベントには市内小学生約200人が参加。ひこにゃんのほか、いしだみつにゃんとしまさこにゃんが、子どもたちの冊子にスタンプを押した。